朗読ボランティア 「杜の音通信」 (H30年4月号)

  
長野淳子 [posted:2018.04.20]

平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
4月は、以下の4作品を朗読しました。


① 木村 裕一 :作 「あるはれたひに」
② 長谷川 義史 :作 「おかあちゃんがつくったる」
③ 阿川 佐和子 :作 「無意識過剰」 より 「忘却新たなり」
④ 向田 邦子 :作 「霊長類ヒト科動物図鑑」 より 「脱いだ」


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① 木村 裕一 :作 「あるはれたひに」   (朗読:野呂 光江さん)


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「あらしのよるに」 のシリーズ第2段
あらしのよるに知り合った 「ヤギ」「オオカミ」


あした会おうと約束した2匹ですが、お互いに 「ヤギ」 と 「オオカミ」 だということを知りません。
「ヤギ」 と 「オオカミ」 が出会ったら、いったいどうなるの......?


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ごちそうなんだけど・・・おともだち・・・「友情」「食欲」 に勝てるのだろうか?
ハラハラドキドキの展開。


それにしても、ヤギのオオカミによせる信頼はどこから来るのでしょう。
壊れそうで壊れない友情、続くシリーズが楽しみです!!


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今回は野呂さんが、オオカミとヤギの声をうまく使い分けて、楽しく読んでくれました。
杜の音の皆さんも、声を上げて笑って下さいました。


★野呂さんの感想

今回の作品は、前回読んだ、木村裕一・作 「あらしのよるに」 のシリーズ第2作 「あるはれたひに」
初めての方の為に 「あらしのよるに」 の大まかなあらすじを説明してから、本文に入りました。
初めての方にもちゃんと伝わるか少々不安がありましたが、2作目の冒頭でも前作までのストーリーに触れているので、
オオカミとヤギの、ハラハラドキドキの温かい友情物語の続編を、すぐに理解し楽しんで頂けた様子でした。


時折、客席から笑い声が聞こえる場面もあり、私もそれまで堪えていた笑いがこぼれてしまいそうになりましたが、
長野先生がいつも注意喚起して下さる言葉を思い出し、ちょっと冷静になって 「クスッ」 程度に留めることができました。
先生の言葉とは 『せっかく聴き手が物語に入り込んでいるところ、読み手が感情移入し過ぎてしまうと作品から離れてしまうので、
(この場合笑い過ぎてしまうと、ですね) 気持ちを込めながらも、俯瞰の目を持って』 というもの です。


お客様が会場を出る時の表情で、その日の朗読の感触が大体分かるので、つい皆さんのお顔をまじまじと見つめてしまう私ですが、
皆さん満面の笑みで 「又来ますね~」 と声をかけてくださったので、ホッとしました。
杜の音で朗読させて頂く機会は、事前に受ける先生のレッスンと共に毎回発見があり、充実したひととき となるので大変有り難いです。
次回は来月、第3作 「くものきれまに」 を読ませて頂きます。杜の音の皆様、どうぞお楽しみに!!


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② 長谷川 義史 :作 「おかあちゃんがつくったる」  (朗読:八幡 靖子さん)


長谷川義史さんの自伝的絵本 『てんごくのおとうちゃん』 のつづきのお話。
ぼくとねえちゃんのために頑張る 「おかあちゃん」 の姿が、ユーモアたっぷりに描かれています。


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ぼくは小学3年生。ぼくとねえちゃんとおかあちゃんの3人暮らし。
おとうちゃんが亡くなって、ひとりで頑張るおかあちゃん。おかあちゃんは何でも「ミシン」 で作ってしまう。


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「たいそうふくの生地があついねん」 と言えば、ワイシャツみたいなつるつるの体操服が出来上がる。
学校で着てみると、ちょっとヘン! いや、だいぶヘン!!


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これなら大丈夫と思って頼んだかばんには、なんと真ん中に大きな名前の刺繍が!


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さすがに 「とうちゃん」 はミシンで作られへんやろ。
そう思って安心していた「父親参観日」  そこに現れたのは...!?


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「おかあちゃん」 って、いつも元気で前向きで朗らかで、子どものことを何よりもいつも一番に考えてくれる。
でもその 「おかあちゃん」 の愛情に、ちょっと困ったなあと思うことも、子どもにはあるんやね。


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明るくて、優しくて、たくましいおかあちゃんが繰り広げる、笑って、じんとして、また笑える、
そんなあたたかいお話を、今回は八幡さんがお得意の関西弁で語ってくれました。
杜の音の皆さんも、「おかあちゃん」 におおいに笑い、明るい笑顔が広がっていました。

 


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③ 阿川 佐和子 :作 「無意識過剰」 より 「忘却新たなり」   (朗読:蓬田 則子さん)


バッグじゃなくて紙袋、出されたおしぼりで顔を拭き、ハッと気づけば仁王立ち。
年々進むオジサン度に加え、人の名前が出てこない、さらには、洗顔フォームと歯磨きを間違える...。
激しさを増すボケ具合に老後の心配を始めながらも、日々の発見と喜びに胸躍らせる、爽快エッセイ集。


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表紙のイラスト(和田誠)は、両手に紙袋をぶら下げた姿。
こんな感じで、とにかく自分の恥ずかしいところを、なにもここまで書かなくてもと思うくらい
恥ずかしげもなく書き綴り、堂々をさらけ出す。
 

タイトルの 「無意識過剰」 は、
自分が女性だということを意識しなさすぎる著者に対して、関川夏央が奉った言葉だと、あとがきにあります。
 

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今回は蓬田さんが 「ほとんど自分のことです!」 と言いながら、楽しく読んでくれました。
杜の音の皆さんも 「わかる!わかる!」 と、頷きながら聞いて下さいました。


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④ 向田 邦子 :作 「霊長類ヒト科動物図鑑」 より 「脱いだ」   (朗読:長野 淳子)


「漬物は二切れ」 「お刺身は七五三」 「夜、爪を切ると親の死に目に会えない」

向田さんの身近にあった 「言い伝えのお話」 です。


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「霊柩車と道ですれ違う時は、両手の親指を隠さないと親の死に目に会えなくなる」


そんなことを聞いたことがあります。本当かなあと思いながらも、私はやはり親指を隠しています。
ある日霊柩車とすれ違って、隣にいた人が同じことをしているのに気が付いて、お互いに笑ったことがありましたが。
あれにはいったい、どういういわれがあるのでしょうか?

 
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向田さんのエッセイは、現代にも 「あるある!」 と思えてしまう日常のエピソードや、鋭い意見があって、
古臭さを全く感ずることなく楽しんで読むことが出来ます。
杜の音の皆さんは、向田さんと同世代の方が多いので、いつも熱心に耳を傾けて下さいます。


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毎回、作品選びに始まって、登場人物の配役やBGMなど、「読む人」 も 「聞く人」 もお互いに楽しめるように、工夫していますが
読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」 「楽しかった」 の声が 「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。


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