朗読ボランティア 「杜の音通信」 (H29年 2月号) 

  
朗読メンバーブログ [posted:2017.03.03]

平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
2月は、以下の5作品を朗読しました。


① 大橋 鎭子 作 「すてきなあなたに」 より
② 岩國 哲人 作 「おばあさんのしんぶん」
③ 川端 康成 作 「掌の小説」 より 「紅梅」
④ 向田 邦子 作 「父の詫び状」 より 「昔カレー」
⑤ 矢野 竜広 作 「そこに日常があった。」 より 「当たり前のこと」


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① 大橋 鎭子 作 「すてきなあなたに」 より  (朗読:蓬田 則子さん)


大橋鎭子さんは、生活情報誌 「暮らしの手帖」 の創刊者として長年活躍された方で、
昨年のNHK の連続テレビ小説 「とと姉ちゃん」 でもおなじみになりました。


大橋鎭子さん.jpeg 暮らしの手帳.jpeg


私が大橋さんのエッセイに出会ったのは、今から30年近く前、
当時、初めて担当したラジオ番組の生放送で、オープニングの1分間のフリートークを考える時に、
季節の話題や日常の出来事への目のむけ方などを、この 「すてきなあなたに」 から、たくさん学ばせて頂きました。


大橋さんの、物事に対する優しく温かい眼差しが、私は大好きでこれまで、朗読会などでもその作品を読ませて頂きました。
現在も、毎週水曜日にラジオ3で放送している私の番組でも、大橋さんの 「すてきなあなたに」 を朗読しています。
(http://www.stage-up.info/contents/post.php)


すてきなあなたに1.jpeg すてきなあなたに2.jpeg


今回は、

★バスの停留所の前にある和菓子屋さんと、お客さんの様子を描いた 「さくらもち」
★デパートの食堂で相席になった女性の姿を描いた 「いただきます」 を、

蓬田さんが大橋鎭子さんの優しい目線で、語ってくれました。

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大橋さんは、2013年3月に93歳でお亡くなりになりましたが、
これからも折に触れて、大橋さんの作品を紹介していきたいと思っています。

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② 岩國 哲人 作 「おばあさんのしんぶん」  (朗読:渡部 敦子さん)

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新聞少年のてっちゃんに新聞を読ませてくれていた老夫婦。
その、おばあさんが亡くなり、てっちゃんがはじめて知った事実は・・・。


「新聞配達に関するエッセーコンテスト」 に寄せられた岩國哲人さんの最優秀作品から生まれたこの絵本は、
政治家となった岩國さんの実話をもとにしたお話です。


てつおにとって、子どもにとって、新聞を配達するという仕事、そして新聞を読むということ、
まわりに助けられてきたということ、それらがどれだけ人生の糧となってきたか。
絵本を読むだけで、その感謝の気持ちが心から伝わってきます。


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この作品は、以前も杜の音で渡部さんに読んでいただき、好評だったもので、
作品の内容はもちろんのこと、松本 春野さんの文と絵がとてもステキなので、
今回も、大きな絵本を皆さんに見て頂きながら、渡部さんが朗読する形をとりました。
耳で聞くだけでなく、目で見ることで、より楽しんで頂けたようです。


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③ 川端 康成 作 「掌の小説」 より 「紅梅」   (朗読:岡部 恵美子さん)

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川端康成が、20代の頃から40年余りにわたって書き続けてきた、掌編小説を収録した作品集。


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庭に咲く古木の 「紅梅」 を眺めながら交わされる、老夫婦の会話を中心に描かれた作品。
ひたひたと迫りくる 「老い」 の足音と、それをそばで見守る 「娘の心情」 を、岡部さんが見事に表現してくれました。

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④ 向田 邦子 作 「父の詫び状」 より 「昔カレー」   (朗読:長野 淳子)


父の詫び状.jpg

思い出はあまりムキになって確かめないほうがいい。
何十年もかかって、懐かしさと期待で大きくふくらませた風船を、
自分の手でパチンと割ってしまうのは勿体ないのではないか。

向田さん.jpg


子供の頃に食べた 「カレー」 の思い出や、学生時代に下宿先で食べた 「けったいなカレー」
「カレーライス」 と 「ライスカレー」 の違いについてなど、「カレー」 にちなんだエッセイ。

読み終わった後、お客様から

「私の家も、コマ切れの入った、うどん粉で固めたようなカレーでした」
「向田さんの作品には、懐かしい思い出がたくさん出てきていいですね」

という感想を頂きました。

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⑤ 矢野 竜広 作  「そこに日常があった。」 より 「当たり前のこと」 (朗読:全員で)


「太陽がのぼること」 で始まるこの詩は、
「当たり前に思えてしまうこと その一つ一つが 本当は奇跡」 という内容で、
ステージ・アップの朗読会でいつも最後に、参加者全員で読んでいる詩です。

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「杜の音」 でも、いつも結びに全員で、音楽にのせて読みます。
「この詩のコピーを部屋の壁に貼っています」 という方もいて、
「毎回この詩を朗読するのが楽しみです」 とおっしゃって下さいました。


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◆蓬田さんの感想
「おばあさんのしんぶん」 は、何度聞いても感動するお話で、渡部さんは台詞が前回にも増して良かったと思います。
岡部さんの 「紅梅」 は、夫婦の何気ない会話がとても面白くて、岡部さんの奥様の感じがぴったりでした。
先生の 「昔カレー」 はもちろん素晴らしく、カレーが食べたくなりました。
杜の音の皆さんも頷いたり、隣の方とお話したりしながら聞いてらして、とても良い雰囲気でした。


◆渡部さんの感想
「おばあさんのしんぶん」 は前回も読ませて頂いたのですが、時間をおいてから読み返してみますと、
又、違った景色がみえ、読み込む事によって自分自身の感情の変化も感じました。
朗読は本当に奥が深く、まだまだ勉強ですが、これからも頑張りたいと思います。


◆岡部さんの感想
二回目ということもあり、緊張せずに楽しく読む事が出来、感謝です。
反省点はまだまだ読み込みが足りなく、聞いて下さっている皆様の反応を感じる余裕もなかった事です。
次は独りよがりにならぬ様、頑張りたいと思います。

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毎回、作品選びに始まって、登場人物の配役やBGMなど、
「読む人」 も 「聞く人」 もお互いに楽しめるように、工夫していますが
読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」
「楽しかった」 の声が 「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。

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