朗読ボランティア 「杜の音」 通信 (H28年 4月号)

  
朗読メンバーブログ [posted:2016.04.25]

平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
4月は、以下の4作品を朗読しました。


① よみがたり 宮城の昔話 より 「ほうらじ山の山ナシ」
② 原田 宗典 作 「ぜつぼうの濁点」
③ 向田 邦子 作 「父の詫び状」 より 「お辞儀」
④ 矢野 竜広 作 「そこに日常があった。」 より 「当たり前のこと」


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① よみがたり 宮城の昔話 より 「ほうらじ山の山ナシ」 (朗読:小笠原清子さん)


この物語は、病気の母親のために、「ほうらじ山」 にある 「山梨」 を3兄弟が探しに行く話で、


おじさん:「あんつぁん、あんだ、どごさ行くのっしゃ?」
一  郎:「俺すか?おれは、ほうらじ山さ、山ナシ取っさ行くんでがす」


という風に、地の文も会話も、すべて宮城の方言で語られます。


杜の音 2016 4月 ④.jpg


方言で語る作品は、訛りながらも内容を伝えなければならないので、ある意味、難しいところもあるのですが、
今回は、地元宮城出身の 小笠原清子さん が、とても上手に訛ってくれました。
※(小笠原さんの感想はこちら) http://www.stage-up.info/contents/cat9/post-73.php


地元のお客様は、「久しぶりに、故郷の訛を聞いた」 と、喜んで下さり、
外のお客様も 「東北の言葉は、温かみがあっていいですね」 と、拍手を下さいました。


方言を話せる人がだんだん少なくなってきているこの頃、
その土地ならではの 「言葉の文化」 を、これからも大切に語り継いでいきたいと思います。


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② 原田 宗典 作 「ぜつぼうの濁点」 (朗読:田中憲子さん)


「昔むかしあるところに、言葉の世界がありまして、
その真ん中におだやかな、ひらがなの国がありました。」


ぜつぼうの濁点.JPG


こんな書き出しで始まるこの物語は、「ぜつぼう」 という言葉に付いていた 「濁点」
新たな主を求めて旅をするという、ひらがなの国でおきたふしぎなお話です。


杜の音 2016 4月 ③.jpg


今回は、昨年のステージ・アップの朗読会で、この作品を読んだ 田中憲子さん
役に合わせて、たくさんの声を使い分けて、楽しく読んでくれました。
※(昨年の朗読会の模様はこちら) http://www.stage-up.info/contents/cat9/post-69.php


杜の音 2016 4月 ⑤.jpg

作品の面白さもさることながら、柚木沙弥郎さんの絵がとてもステキなので、
今回は、小笠原さんが絵本を皆さんに見せ、田中さんが朗読する形をとりました。
耳で聞くだけでなく、目で見ることで、より楽しんで頂けたようです。


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③ 向田 邦子 作  「父の詫び状」 より 「お辞儀」 (朗読:村山和子)


親のお辞儀を見るのは複雑なものである。
面映ゆいというか、当惑するというか、おかしく、かなしく、そして少しばかり腹立たしい。
自分が育て上げたものに頭を下げるということは、
つまり人が老いるということは避けがたいことだと判っていても、
子供としてはなんとも切ないものがあるのだ。


向田さんとお父さん.jpg

両親が見せてくれた 「お辞儀」 を通して、向田さんの家族への思いが温かく描かれた作品です。
今回は、向田さんが大好きという 村山和子さん が読んでくれました。


杜の音 2016 4月 ②.jpg


読み終わった後、お客様から

「亡くなった父母のことを思い出して、涙があふれました」
「向田さんの作品は、いつ聞いても胸にせまるものがありますね」

という感想を頂きました。


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④ 矢野 竜広 作  「そこに日常があった。」 より 「当たり前のこと」 (朗読:全員で)


「太陽がのぼること」 で始まるこの詩は、
「当たり前に思えてしまうこと その一つ一つが 本当は奇跡」 という内容で、
ステージ・アップの朗読会でいつも最後に、参加者全員で読んでいる詩です。


そこに日常があった。.jpg

「杜の音」 でも、いつも結びに全員で、音楽にのせて読みます。
「この詩のコピーを部屋の壁に貼っています」 という方もいて、
「毎回この詩を朗読するのが楽しみです」 とおっしゃって下さいました。

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毎回、作品選びに始まって、登場人物の配役やBGMなど、
「読む人」 も 「聞く人」 もお互いに楽しめるように、工夫していますが
読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」
「楽しかった」 の声が 「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。


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