朗読ボランティア 「杜の音通信」 (H30年5月号)

  
長野淳子 [posted:2018.05.25]

平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
5月は、以下の4作品を朗読しました。


① 大川 悦生 :作 「びんぼうがみとふくのかみ」
② 木村 裕一 :作 「くものきれまに」
③ ロシア民話 :「おだんごぱん」
④ 向田 邦子 :作 「父の詫び状」 より 「海苔巻きの端っこ」


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① 大川 悦生 :作 「びんぼうがみとふくのかみ」   (朗読:田中 憲子さん)


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大晦日に屋根裏から降ってきた 貧乏神
話を聞くと、家が裕福になったので 福の神 に追い出されるとのこと。


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この話を聞いたその家の父さんと母さんは、貧乏神が気の毒になって・・・
貧乏神に加勢して、なんと福の神を追い出してしまいます。


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福の神の残していった 「こづち」 で、福の神になった貧乏神。
長谷川知子さん の絵に、おおらかさとエネルギーを感じます。


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今回は田中さんが、貧乏神・福の神・お父さん・お母さんの声をうまく演じ分けて、楽しく読んでくれました。
杜の音の皆さんも、意外な展開に拍手しながら聞いて下さいました。


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② 木村 裕一 :作 「くものきれまに」  (朗読:野呂 光江さん)


嵐の夜に偶然出会った 「オオカミ」「ヤギ」 の物語 「あらしのよるに」 のシリーズ第3段


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すっかり仲良しになったオオカミとヤギ、今回はソヨソヨ峠で会う約束をします。
そして2人は、今回初めてお互いに名前を名乗り合います。


オオカミの名は 「ガブ」
ヤギの名は 「メイ」


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でも、2人が友達であることは、仲間には秘密です。
ところが 「メイ」 の仲間の 「タプ」 が、2人が会っているところにやってきたから、さあ大変・・・・


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必死にごまかす 「メイ」、相変わらず 「食欲」 と闘う 「ガブ」
「秘密の友達」 の2人は、どうなるのでしょう・・・・続くシリーズも楽しみです!!


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このシリーズを、続けて紹介している野呂さん。
今回も、「ガブ」「メイ」「タブ」 の声をうまく使い分けて、楽しく読んでくれました。
杜の音の皆さんも、ハラハラ・ドキドキ 手に汗握りながら楽しんで下さったようです。


★野呂さんの感想

「あらしのよるに」 シリーズ、今回は3作目 『くものきれまに』 先月に続き、今月も伺うことができました。
会場にお越しの方々のお顔を拝見しますと、先月もお見えの方もいらっしゃいましたが、初めての方もお見受けしました。


私がホワイトボードに題名を書いている間を上手に利用して、長野先生が分かりやすくこれまでのあらすじを説明して下さいました。
その、風景が見える様な先生の語りを聴いた時点で、既に聴き手の皆様はすっかり引き込まれているご様子でした。


そのイメージを崩さない様にしなければ...という、ちょっとしたプレッシャーも生まれましたが(笑)
これはもう、オオカミ(ガブ)とヤギ(メイ)、そして今回新たに登場するメイの先輩・タプ の三役に成り切り、
混乱しない様その区別をより明確にしようと思いながら、読み出しました。


読みながら皆様のご反応を確かめてみますと、目を大きく見開いて、まっすぐこちらを観て下さっている方が沢山。
『あれ?下を向いて目を瞑ってしまった... 寝てしまったのかな?』........ と思いきや、
口許を緩ませながら、頷いて下さっている方もいました(良かった~)。


オオカミは、ヤギに対する食欲と闘いながらも友情を守り、より一層絆を深められた今回のストーリー。
読み終えた時の皆様の笑顔が、目に焼き付いています。


新芽が躍動感ある緑を発する5月。
まさに "杜の音" が聴こえて来そうな程 「ギャラリー 杜の音」 は、 溢れる木々の緑に囲まれていて、
1年で私が一番大好きなこの季節に伺うことができて、私自身とても心癒されました。


シリーズ4作目、次回は 「きりのなかで」 になりますが、梅雨の頃合いか、又は霧の出やすい時期か、
その他の作品も季節感をなるべく合わせて読みに伺えたら、と思います。
杜の音の皆様、ご静聴有り難うございました。


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③ ロシア民話 :「おだんごぱん」   (朗読:奥村 志都佳さん)


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貧しい家で粉をかき集めてやっと作られた 「おだんごぱん」
おじいさんが食べる前に、コロコロと逃げ出してしまいます。


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途中、色々な動物に出会いますが、その度に 「おまえなんかにつかまるかい!」 とタンカを切って逃げ出します。


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ヒラリヒラリとうまく逃げていた 「おだんごぱん」 でしたが、キツネにパクッと食べられてしまいます。
なんともシュールなエンディング。「ロシアの民話」 ならではでしょうか?


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抑えた色合いがすてきな絵も見て頂きながら、
今回は奥村さんが 「積み上げ言葉」 を楽しく歌いながら、身振り手振りを交えて読んでくれました。
杜の音の皆さんも、リズムを取りながら楽しそうに聞いて下さいました。


★奥村さんの感想

事前レッスンを終えて、なぜこの 「おだんごぱん」 に決めたんだったか......帰り道に振り返っていました。
「おだんごぱん」 の歌のリズム感を楽しんで欲しいなって思ったんだった!
本来の朗読の主旨とは外れちゃうかな?なんて思いながらも、やってみよう!と思ったんだったと。

本番直前に長野先生から 「照れずに振り切って!」 と背中を押されて挑みました。
今回もまた自分越えを試された9分間でした。「伝える事」 の妙を痛感した1日になりました。ありがとうございました。


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④ 向田 邦子 :作 「父の詫び状」 より 「海苔巻きの端っこ」   (朗読:長野 淳子)


向田さんは 「端っこ」 が大好きで、お寿司屋さんに行って、板前さんが海苔巻や太巻の両端をスパッと切るのを見ると、
「そこは捨てるんですか?それとも誰かが食べるんですか?」 と聞きたくなったそうです。
そんな向田さんの 「大好きな食べ物」 に因んだお話です。


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「端っこや尻っぽを喜ぶのは被虐趣味があるのではないかと友人にからかわれたが、
これは考え過ぎというもので、苦労の足りない私はそんなところでせいぜい人生の味を
噛みしめているつもりなのだと理屈をつけている」

 
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向田さんのエッセイは、自分自身にも 「あるある!」 と思えてしまうエピソードや、家族への想いがあって、
毎回楽しんで読むことが出来ます。

杜の音の皆さんはも、向田さんと同世代の方が多いようで、いつも熱心に耳を傾けて下さいます。
今回も、「昔のことを思い出しちゃった・・・」 といって、涙ぐんでいる方もいらっしゃいました。


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毎回、作品選びに始まって、登場人物の配役やBGMなど、「読む人」 も 「聞く人」 もお互いに楽しめるように、工夫していますが
読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」 「楽しかった」 の声が 「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。


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