朗読ボランティア 「杜の音通信」 (H30年9月号)

  
長野淳子 [posted:2018.09.25]

平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
9月は、以下の4作品を朗読しました。


① 工藤 直子:作 「のはらうた」 より 「てんてんのうた」
② 東 直子:作 「とりつくしま」 より 「トリケラトプス」
③ 東 直子:作 「とりつくしま」 より 「レンズ」
④ 東 直子:作 「とりつくしま」 より 「白檀」


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① 工藤 直子:作 「のはらうた」 より 「てんてんのうた」  (朗読:堀 多佳子さん)


「てんてんてん なんじゃらほい!」

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たんぽぽわたげが てんてんてん
かぜにふかれて まいあがり
わあ めがまわる てんてんてん


「てんてんてん なんじゃらほい!」

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おたまじゃくしが てんてんてん
おひさま ぽかぽか いけのなか
あたまふりふり てんてんてん


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画用紙に描かれた 「点々」 を見せて、「てんてんてん なんじゃらほい!」 と、問いかけます。
その後、画用紙の上に、透明のパネルを重ねると、答えが分かる・・・という絵遊び。


今回は、小学校でも読み聞かせをしている堀さんが、手作りのパネルを披露してくれました。
杜の音の皆さんも 、わらべ歌のような絵遊びを、楽しそうに見て下さいました。


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後半は、東 直子:作 「とりつくしま」 より、以下の3作品を朗読しました。


② 「トリケラトプス」
③ 「レンズ」
④ 「白 檀」


とりつくしま.jpg 表面 決定稿.jpg


この作品は、10月28日に、せんだいメディアテーク「朗読劇」 として上演するもので、
今回上演の8作品の中から3作品を、公演に先駆けて杜の音の皆さんに聞いて頂きました。


② 東 直子:作 「とりつくしま」 より 「トリケラトプス」   (朗読:小笠原 清子さん)


「この世に未練がある、死んだことに納得がいかない、どうしても会いたい人がいる、見ておきたいものがある・・・・・
そんな方々のために、とりつくしま係は、日夜業務を果たしておるのです!」


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「渉に会いたい! あたしを渉のところに返して!」


結婚2年目に、交通事故で命を亡くした妻は、夫の愛用の 「マグカップ」 になって、夫を見守ります。


「あたしは、渉の好きな、トリケラトプスだよ! ツノが3本ある。ここがいいんだよね!」


小笠原さんは、今回もトップバッター。
杜の音の皆さんも、興味深そうに耳を傾けてくれました。


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③ 東 直子:作 「とりつくしま」 より 「レンズ」   (朗読:堀 多佳子さん)


「さて、翔太はなにをしているところかな?」


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プレゼントした 「カメラ」 になって、孫を見守ろうと思った 「おばあちゃん」


「アタシはねえ、もう一度会いたかったんだよ! 翔太!
おまえがカメラのレンズで覗くものを、一緒に見てみたかったんだよ!」


おばあちゃんの気持ちを、堀さんが、表情豊かに演じてくれました。
杜の音の皆さんも、自身の人生と重ねながら、聞いて下さったようでした。


★ 堀さんの感想

『レンズ』 は、生前、孫の入学祝いに貯金を下ろして高価なカメラを買ってあげたおばあさんが、
死後、孫が見る景色を一緒に見ようと、そのカメラのレンズにとりついたお話です。
悲しいことに、孫はおばあさんが死んですぐ、カメラを質屋に売ってしまいました。
そしてなんと、どこぞのじいさんに買い取られてしまうのです。


『売り買いされるものは、無力なもんだね』 と嘆くおばあさんでしたが、
そのじいさんに、30年前に先に逝ってしまった夫の姿を重ねて、少しずつ情を寄せて行きます。
そして、『売り買いされるものってのは、ゆきずりなんだね』 と、じいさんと旅を楽しもうとします。
じいさんが綺麗だと思う景色を一緒に見ることを、喜びとしていくのです。


私はこのおばあさんの切り替えの速さが好きでした。
おまえに与えたカメラだ、好きにしてくれていいよと、ため息をつきながらも、さらっと諦める潔さ。素敵です。


杜の音の皆さんの前で演じたとき、
『私はね、もう一度会いたかったんだよ、翔太。おまえがカメラのレンズでのぞくものを一緒に見て見たかったんだよ』 の台詞に、
頷きながら聞いていらして、ご自分のお孫さんを思い出されるのかなと思われました。
また、この話の主人公の年齢が、杜の音の皆さんと近いこともあり、読み進める中で読み手と、聞き手が一体化していくようでした。


そのせいか、『今日は昨日の続き、明日は今日の続き。でも、泰彦さんの今日は、あの日で終わってしまった。
私はあれから今日を、30年も重ねてしまった』
のところで、今までにない感情が込み上げて来て、涙が流れ落ちそうになりました。
それだけに、ラストは、じいさんの首にぶら下がるカメラのレンズのおばあさんの 『わくわく』 が、感じられるように頑張りました。
杜の音の皆さんの心に、何か届けることができていたら、嬉しく思います。


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④ 東 直子:作 「とりつくしま」 より 「白檀」  (朗読:長野 淳子)


「わたしは、光を感じました。引き出しが開かれたのです。そして、目の前には・・・・・」


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「お久しぶりです! また夏がめぐってきたのですね!」


中国土産の 「扇子」 になって、書道の恩師を見守る 「愛弟子」


「この香りの風は、私の思いを込めた空気は、
先生の身体のすみずみに、入り込んでいってくれたでしょうか・・・・・」


それぞれの思いに触れた後、最初に浮かんだ顔が、「あなたの一番大切な人」 かもしれません。


毎回、作品選びに始まって、登場人物の配役やBGMなど、「読む人」 も 「聞く人」 もお互いに楽しめるように、工夫していますが
読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」 「楽しかった」 の声が 「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。


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