朗読ボランティア 「杜の音通信」 (H31年1月号)

  
長野淳子 [posted:2019.01.30]

平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
平成31年1月は、以下の5作品を朗読しました。


① 「まんが日本昔ばなし 」 より 「十二支の由来」
② かこ さとし :作 「むかしばなしのほん」 より 「でんせつ でんがら でんえもん」
③ 川端  誠 :作 「落語絵本」 より 「はつてんじん」
④ 矢川 澄子 :再話 「つるにょうぼう」
⑤ 矢野 竜広 :作 「そこに日常があった。」 より 「当たり前のこと」


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① 「まんが日本昔ばなし 」 より 「十二支の由来」   (朗読:村山 和子さん)


おなじみ 「まんが日本昔ばなし」 の中から 「十二支の由来」

わたしたちの生活に馴染みの深い 「十二支」
その順番はどうしてきまったのか? 根づよい人気をもつ、楽しい昔ばなしです。


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大昔の話。神様が
「一月一日の朝、一番から十二番目までに来たものを1年交代で動物の大将にする」 という手紙を書きました。


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それを受け取った動物たちは、自分が一番になろうと翌朝まだ暗いうちから一斉にスタートしました。
でも猫だけは 「一月二日の朝」 とネズミから聞いていたので、出発しませんでした。


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いよいよ新年の太陽が昇った時、前日の夕方から出発していた牛が一番に現れました。
しかし牛の背に乗っていた が、牛の背中からぴょんと飛び下り、神さまの前に走っていきました。
ネズミが一番になってしまったので、 は 「モゥモゥ!」 と悔しがりました。


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続いて が到着し、そして兎、龍がやってきました。
こうして次々に動物たちが到着し、蛇、馬、羊、猿、鳥、犬、猪、の順番となりました。


そこへ、ネズミに騙された猫がすごい剣幕で現れ、ネズミを追いかけまわしました。
だから、今でも はネズミを追いかけているという事です。


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今回、村山さんが、昔ばなしの世界を、楽しげに表現してくれました。
杜の音の皆さんも、十二支を数えながら、聴き入って下さいました。


★村山さんの感想

今回の杜の音は全員が和物語りでしたが、読み手の個性が出ていてとても勉強になりました。
何歳になっても向上心と好奇心を持ち続けて行く事が大切ですね。
杜の音の皆さんも知っている作品もあったのか、楽しそうでした。有り難うございました。


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② かこ さとし :作 「むかしばなしのほん」 より 「でんせつ でんがら でんえもん」  (朗読:田中 憲子さん)


2018年の5月に、92歳で亡くなられたかこさとしさん。
いつも子どもの心に寄り添っていた先生の作品は、親子代々にわたり長く愛されています。
そのかこさんが 「今だからこそ読んでほしい」 と書いた、むかしばなしシリーズ。 


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ある村の大金持ちで強欲な でんえもん のお話。
あまりにケチで、召使いも奥さんも、もったいないと追い出して、金を数えてばかりの暮らし。


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そんなでんえもんのもとへ、年老いた 「きたなじいさま」 がやってきて、
「そんなにお金が好きなら...」 と、でんえもんにさわるものは何でも金に変わってしまう力を与えます。
不思議な力を得て、大喜びのでんえもんでしたが...


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人間というものは立場や何かの理由によって、同じ人でも 「仏」 になったり 「鬼」 になったりするものです。
自分もそんな人間だということを忘れず、おそれとつつしみを抱きながら、
社会のゆがみや悪に敢然と立ち向かっていってほしいという、著者のメッセージがこめられた一冊です。


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今回は田中さんが、登場人物の声を使い分けて、表情豊かに読んでくれました。
杜の音の皆さんも、絵本を見ながら、楽しそうに聞いて下さいました。


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③ 川端  誠 :作 「落語絵本」 より 「はつてんじん」   (朗読:蓬田 則子さん)


学問の神様、菅原道真公をまつる天満宮の縁日は、毎月25日。
新年になってから、天満宮にはじめてお参りに行くことを 「初天神」 といいます。


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おねだり上手の金坊を、渋々初天神に連れて行くことになったお父さん。縁日と言えば露店。
案の定、金坊は 「わたがし!たこやき!あんずあめ!」 と、おいしそうなものを見つけてはお父さんにねだります。
その度に 「あれは、どくだ!」 と言って、ごまかすお父さん。


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買うの買わないのと、繰り広げられる父子の攻防。
もちろん最初は、お父さんの方が絶対優位ですが、あれよあれよという間に立場は逆転して・・・・・


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作者の川端さんは、実際の2月25日の 「初天神」 に出向いて、
天神梅まつりののぼりや、くず餅、えんどう豆など、見に行かなければ描けないものを取材したそうです。


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今回は、お父さんと子どもの楽しい掛け合いを、蓬田さんが江戸っ子になりきって、テンポよく読んでくれました。
最後のオチに、杜の音の皆さんも声をあげて笑ってくださいました。


★ 蓬田さんの感想

今回は、年のはじめや、今の季節にぴったりの作品ばかりでとてもよい作品のセレクトだったと思います。
そして、杜の音の皆さんも時に声を出して笑ってくださり、読み手としても大変読みやすく楽しかったです。
また是非読ませていただきたいと思います!


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④ 矢川 澄子 :再話 「つるにょうぼう」   (朗読:植澤 悦子)


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おなじみの 「つるのおんがえし」 ですが、
なんと人の性に踏み込んだ話かと、あらためて感じ入ってしまいました。


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赤羽末吉さん の絵が、何とも切なく見事です。


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むすめの心理描写のたおやかさ、織り上げた反物の形容のみごとさ。
単なる昔話という表現では言い尽くせない 「情の世界」 を感じます。


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むすめの織り上げた反物は、よ平を裕福にしましたが、そのために 「欲」 も育ててしまいました。
となりの男にいわれ、よ平は欲が出てしまうのです。金に目がくらむという 「人間のあさましさ」


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我慢できず、ついに約束をやぶってしまう よ平    


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女房は、つるのすがたになって とんでいきます
鶴が遠くに消えていくシーンは、哀愁がありすぎて、思わず涙ぐんでしまいました。


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今回は、杜の音初参加の植澤さんが、情感豊かに表現してくれました。
読み終わった後、杜の音の方から 「うまいね~!」 という声を頂きました。


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⑤ 矢野 竜広 :作 「そこに日常があった。」 より 「当たり前のこと」 (朗読:全員で)


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「太陽がのぼること」 で始まるこの詩は、

「当たり前に思えてしまうこと その一つ一つが 本当は奇跡」 という内容で、

ステージ・アップの朗読会でいつも最後に、参加者全員で読んでいる詩です。


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「杜の音」 でも、いつも結びに全員で、音楽にのせて読みます。

「毎回この詩を朗読するのが楽しみです」 という方もいて、

「お友達にもコピーしてプレゼントしました」 とおっしゃって下さいました。


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毎回、作品選びに始まって、登場人物の配役やBGMなど、「読む人」 も 「聞く人」 もお互いに楽しめるように、工夫していますが
読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」 「楽しかった」 の声が 「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。


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