朗読ボランティア 「杜の音通信」 (令和元年6月号) 

  
長野淳子 [posted:2019.06.25]

平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
令和元年6月は、以下の4作品を朗読しました。


① 佐野 洋子 作 「ヨーコさんの"言葉" じゃ、どうする」 より 「私は母も子供だったのかと大変驚いた」
② あまん きみこ 作 「車のいろは空のいろ」 より 「白いぼうし」 
③ 向田 邦子 作 「無名仮名人名簿」 より 「麗子の足」
④ 松居 スーザン 作 「こねこのフーシカ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


① 佐野 洋子 作 「ヨーコさんの"言葉" じゃ、どうする」 より 「私は母も子供だったのかと大変驚いた」  
  (朗読:三浦 由子さん)


大ベストセラーの絵本 『100万回生きたねこ』 の著者、佐野洋子さんによるエッセイ。
NHKの人気番組 「ヨーコさんの"言葉"シリーズ」 の完結編です。


じゃあどうする.jpg


私は母の子供の時の写真を1枚も見たことがなかったから、母がどんな子供だったかわからなかった。

もうずっと母の顔をしている母から、子供の母を想像することが出来なかった。


DSC_0316.JPG


「ヨーコさんのような、心が自由な人がいい」
「流されずに生きたい人におすすめの本」
「ヨーコさんの言葉はきびしいけど心地いい」
「どう生きるかは、ものごとをどう捉えるかだった!!」
 など、たくさんの声が寄せられている作品。


DSC_0323.JPG


ヨーコさんの世界観にぴったりの、北村裕花さんのイラストも見て頂きたいと、
今回は、原作を拡大コピーして杜の音の皆さんに紹介しました。


DSC_0313.JPG


今回は、三浦さんが佐野洋子の世界を、ほっこりした感じで届けてくれました。
杜の音の皆さんも、優しい眼差しで聞き入って下さったようです。


DSC_0355.JPG


☆三浦さんの感想

約一年ぶりの杜の音参加となりました。
今回は作品選びに散々悩み、ようやく決まったのが、この 「ヨーコさんの言葉」 でした。
たった5分間の作品なのに、ものすごく面白く、色々考えさせられます。


でもはじめは、筆者がどういう思いでそのエピソードを書いているか、気持ちが解らない部分がありました。
ところが長野先生は、「筆者は子供を持って、いつのまにか母親と同じことをしている自分に気づき、
しっくりいっていなかった母親への思いもまた変わっていった」 と読み解かれたのです。
納得して、スッキリしました。やはり、内容をよく理解して読むことは、大切ですね。


レッスンでは、「面白いと思って読んで!」 と言われましたが、それがとても難しく、
悩んだ末、佐野洋子さんの言葉と北村裕花さんの絵の力を信じて、
私に出来る精一杯の読みをしようと腹をくくりました。


当日は、決して大きな笑い声は上がりませんでしたが、
作品を聴いた方が、子供時代のことや母親との思い出等、
何かしらを思い出したり感じてもらえたのではないかと思います。


帰り際、私たちに握手の手を差し伸べて下さる方がいらしたり、
にこやかな表情を浮かべて下さる方が多く、優しい方ばかりと嬉しくなりました。
先生は、「読み手がきちんと読んだから、伝わったのよ」 とおっしゃって下さいました。
やはり、「聴く人がいてこその朗読」 ですね。貴重な機会となりました。ありがとうございました。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


② あまん きみこ 作 「車のいろは空のいろ」 より 「白いぼうし」   (朗読:円田 さちこさん)


白いぼうし.jpg


空いろの車を町でみかけたら、それはきっと松井さんのタクシーです。

手をあげて、車の座席に座ったら、ふしぎな旅のはじまりです。


DSC_0346.JPG DSC_0350.JPG


男の子がぼうしの中につかまえたチョウをにがしてしまった。
松井さんがチョウのかわりに思いついたものとは...


DSC_0348.JPG DSC_0349.JPG


小学校の教科書に載っている作品。北田卓史さんの絵もいい味を出しています。
この本の帯には 「大人になっても友達みたいな本がある」 と、あります。まさに、その通りと言える一冊です。


DSC_0358.JPG DSC_0325.JPG


今回は、杜の音初参加の円田さんが、ハツラツとした感じで読んでくれました。
杜の音の皆さんも、楽しそうに聴き入ってくれました。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


③ 向田 邦子 作 「無名仮名人名簿」 より 「麗子の足」  (朗読:長野 淳子)


なにげない日常や仕事先で出会った人々や出来事を、鋭くも温かい観察眼とユーモアで綴る
大いにうなずき、笑いながら涙が出てくる不朽の名エッセイ集。


無名仮名人名簿.jpg 麗子住吉詣立像.jpg


半年ほど前に、岸田劉生展を覗いた。
一番心を惹かれたのは 「麗子住吉詣之立像」 であった。


素足で立つ幼い麗子の足の、親指と人さし指の間が離れているのに気がついた。
それは、下駄をはいて育ったまぎれもない日本人の足なのである。


DSC_1024.jpg1.jpg DSC_1030.jpg1.jpg


読み終わった後、1人の女性の方が 「私の足も、まぎれもない日本人の足よ!」 といって、
自慢気に微笑んでいらしたのが印象的でした。向田さんの作品は、やっぱりいいですね!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


④ 松居 スーザン 作 「こねこのフーシカ」   (朗読:田中 憲子さん)


こねこのフーシカ.jpg


ダニエルじいさんの家でくらすことになったこねこは 「ふうっ」 と怒ってばかりいるので、フーシカ という名前がつきました。


DSC_0329.JPG


フーシカはみんなとなかなか友達になれません。


DSC_0332.JPG DSC_0336.JPG


でも、本当は...。


DSC_0342.JPG


ダニエルじいさんの家でくらすことになったフーシカが、家族になるまでの、
おじいさんの細やかな心遣いと、フーシカの心の移り変わりが温かいタッチで描かれています。
松成 真理子さんの絵が可愛らしく、思わず微笑んでしまいます。


DSC_0353.JPG DSC_0365.JPG


今回は、猫ちゃんが大好きな田中さんが、フーシカの可愛らしさとその心情を、とても上手く表現してくれました。
杜の音の皆さんも、目を細めながら聴き入ってくれました。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


DSC_0368.JPG


毎回、作品選びに始まって、登場人物の配役やBGMなど、「読む人」 も 「聞く人」 もお互いに楽しめるように、工夫していますが
読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」 「楽しかった」 の声が 「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「チーム杜の音」 関連記事

◆「杜の音通信」(H31年1月号)https://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-311.php
◆「杜の音通信」(H31年2月号)https://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-312.php
◆「杜の音通信」(H31年3月号)https://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-313.php
◆「杜の音通信」(H31年4月号)https://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-314.php
◆「杜の音通信」(R1年5月号)https://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-5.php


◆「杜の音通信」(H30年1月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-301.php
◆「杜の音通信」(H30年2月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-302.php
◆「杜の音通信」(H30年3月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-303.php
◆「杜の音通信」(H30年4月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-304.php
◆「杜の音通信」(H30年5月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-305.php
◆「杜の音通信」(H30年6月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-306.php
◆「杜の音通信」(H30年7月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-307.php
◆「杜の音通信」(H30年8月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-308.php
◆「杜の音通信」(H30年9月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-309.php
◆「杜の音通信」(H30年10月号)http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-3010.php
◆「杜の音通信」(H30年11月号)https://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-3011.php
◆「杜の音通信」(H30年12月号)https://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-3012.php