「不思議なご縁」・・・その2

秋のブライダルシーンの中で、心に残る 「人前式」 がありました。
会場は以前、レストランウエディングの司会をさせて頂いた仙台のホテルです。


清々しい青空が、今日と言う日の幸いを物語っているようで、
チャペルの窓から差し込む太陽の白い光が、バージンロードに映り、
その輝きがここを厳粛な場所として美しく照らしています。


国際 新チャペル.jpg


人が生きていく中で、僅かしか数えることの出来ない
本当に愛おしい瞬間のひとつが 「結婚」 であるならば、
「白」 という色は、この愛おしい瞬間を彩る最高の色と私は思うのです。


真っ白に包まれたこのチャペルそのものが、
ここにお立ち会い頂く皆様の前で永遠の愛を誓うお二人を、
心から祝福しているかのように見えました。


「司式者が発する第一声で全てが決まる」 と言っても過言ではない
それほど大切な儀式に、いま私は立ち会わせて頂くのです。


感謝の気持ちを声にのせて、第一声。
ピアノとフルートの音色が厳かに式を導き、
ここに居る全ての人の、お二人の幸せを願う気持ちを 「ひとつ」 にします。


以前私は、結婚式や披露宴でピアノを弾いていました。
司会者の方の言葉のタイミングや、新郎新婦の歩みに合わせて弾くことが大好きでした。


その事もあってか、この日の人前式で、演奏者の方との呼吸がピッタリ合った瞬間は、
自分がしてきた事が形を変えて実った様な気がして、嬉しくなりました。


初々しい新郎新婦の笑顔を見つめるご両家のお母様が、
何度も目頭を抑えてはニッコリと微笑まれ、あたたかい感動のひと時がそこにありました。


式が無事に済み、ホッとしたその時、新郎のお母様が駆け寄っていらして、
「同郷の方に真心のこもった司式をして頂けて、ほんとに嬉しかったわあ。ありがとう。」 と、
私の手を握ってくださったのです。


前回の披露宴に続いて、新郎のご出身が私と同郷ということで、
とても不思議なご縁を感じていました。


後日、新郎新婦からお便りをいただきました。そこには、
「満奈美さんのお陰で、一生に一度の式が忘れられないものになりました。
同郷という縁 ♡ 苗字も一緒という縁 ♡ 私達も嬉しく思っております。
本当にありがとうございました」 と。


もったいないお言葉。宝物のお便りです。
このご縁に心から、深く感謝しております。


当日を迎える一週間前、長野先生からあらためて、
式の進め方を教えて頂ける機会を得ました。


様々な会場で人前式の司式を努めさせて頂きましたが、
人前式自体の大きな違いはないとしても、その会場ならではの演出やカラーがあるので、
いつも新たな気持ちにさせられます。


先生から懇切丁寧に教えて頂いたお陰で、今一度初心にかえり、
人前式の司式を努めさせて頂くことの大きな責任をますます感じました。